歯に原因が無いのに歯に痛みを感じる病気について

  • 2019年03月19日

 

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アイリス歯科クリニック 院長の飯村です。

 

今回は歯に原因が無いにも関わらず、歯に痛みを感じる状態。いわゆる非歯原性歯痛における、代表的な2つの疾患についてお話させて頂きます。

 

1、筋・筋膜性歯痛

筋・筋膜性歯痛は、非歯原性歯痛の疾患として多く認められるものの1つです。主に夜間のブラキシズムや日中の上下歯牙接触などが原因で、咀嚼筋の過度な緊張、疲労状態が続く事で発症します。痛みの特徴としては、局所の鈍い、疼く様な痛みと筋・筋膜に限局する、トリガーポイントと呼ばれる圧痛点が存在する事。そしてそのトリガーポイントが圧迫される事で、実際には原因が無い様な口腔内や歯牙に関連痛が発生する事が挙げられます。

筋・筋膜性歯痛の治療法としては、マッサージや温冷罨法、レーザー療法や電気療法といった理学療法が推奨されています。また、診断的な治療方法としてはトリガーポイントに対して局所麻酔の注射をする事で、歯痛の減少の有無を確認するといったトリガーポイントインジェクションといった方法が行われています。

 

2、神経障害性歯痛

神経障害性疼痛の1つである三叉神経痛により、歯牙に問題が無いのにも関わらず歯痛が生じる事があります。三叉神経痛は、血管や腫瘍の圧迫、脱髄性病変などにより神経根に脱髄が生じ、その部に異常発火が生じる為に発生すると考えられています。その症状としてはいわゆる電撃様疼痛であり、トリガーゾーンと呼ばれる誘発部位への刺激により、激烈な痛みが発作的に数秒間続きます。トリガーゾーンへの刺激は、食事や会話、洗面や歯磨きといった些細な非侵害的なものも含まれる為に、初めに歯医者に訪れる機会も多い疾患です。

三叉神経痛の治療法としては、薬物療法が特に有効であるとされています。国神経学会(AAN)と欧州神経学会(EFNS)の合同で作成された三叉神経痛治療ガイドラインによれば、カルバマゼピンという薬を第一選択とする事が推奨されています。

 

以上、非歯原性歯痛の代表的な疾患である筋・筋膜性歯痛、三叉神経痛の2つについてお話をさせて頂きました。この2つ以外にも、帯状疱疹性神経痛や上顎洞性歯痛など、歯が原因でないのにも関わらず、歯に痛みが現れる疾患は他に数多く存在します。

必ずしも歯が痛い=歯に原因がある、という訳ではない。

文章は長くなりましたが、この事だけでも覚えて頂ければ幸いです。

 

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第二回口腔解剖学講座

  • 2019年03月12日

 

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今回は前回の『歯の構造』に引き続き、歯の周りの構造『歯周組織』についてです。

 

歯周組織は歯肉、歯槽骨、歯根膜、セメント質の4つの組織から構成され、歯を支えるような役割の組織です。歯周組織に炎症が生じている病態が歯周病です。

それでは、各構成組織をみていきましょう。

 

①歯肉(しにく)

所謂、歯茎と言われる組織です。歯周組織のうち外側から唯一見える部分で、粘膜と呼ばれる軟組織です。健康な歯肉はピンク色または淡い赤色をしています。しかし、汚れがたまり炎症が生じると、赤みが強くなり、ぷっくり腫れ、触ると出血するようになります。これが歯肉炎です。歯肉炎は歯周病の始まりです。もしみなさんの歯肉がこのような状態なら、もう少し歯磨きを頑張る必要ありですね。

歯肉はさらに付着歯肉と遊離歯肉に分けられます。

付着歯肉は、歯や歯槽骨と結合しており、動かない部分の歯肉です。遊離歯肉は、歯に結合していない辺縁の歯肉です。歯と遊離歯肉の間の溝は歯肉溝と呼ばれ、通常1mm前後の深さがあります。歯周病が進行すると、後述する歯根膜や歯槽骨が破壊されて歯肉溝は歯周ポケットと呼ばれる深い溝になってしまいます。

 

②歯根膜(しこんまく)

歯根膜は、歯根と歯槽骨の間にある線維性の結合組織で、歯周靭帯とも呼ばれます。歯と骨を繋ぎ止める役割をするとともに、クッションのように咬む力を吸収・分散したり、咬む力を刺激として受容し脳に伝えその力をコントロールする役割も担っています。

健康な歯でもわずかに揺れるのは、この歯根膜があるためです。骨と直接結合させるインプラントには歯根膜がないため、歯は揺れず咬み心地も異なります。

歯根膜には神経も分布しているため、炎症が起きると痛みを感じます。咬んで痛みを感じるのは歯根膜に炎症生じている状態です。歯根膜に炎症が起きる原因として、虫歯・歯周病の他に歯ぎしり・食いしばりや咬み合わせが悪い、外傷などもあります。

 

③歯槽骨(しそうこつ)

歯槽骨は、顎の骨の中で歯を支えている部分のことです。歯根膜、セメント質を介して歯と繋がっています。歯周病が進行すると歯槽骨は吸収し、歯はぐらぐら揺れて最終的には抜けてしまいます。吸収されてしまった歯槽骨は特別な治療法をする以外は基本的には元には戻りません。したがって、歯周病にならない、進行させないために日々の歯磨きが非常に大切です。

 

④セメント質

前回の『歯の構造』でも紹介した、セメント質ですが、厳密には歯周組織の仲間です。詳しくは第1回口腔解剖学『歯の構造』へ。

 

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第一回口腔解剖学講座

  • 2019年03月05日

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自身の勉強を含めて口腔の解剖学についてお伝えしていきたいと思います。ということで第1回口腔解剖学講座は『歯の構造』についてです。

 

みなさん、お口の中に歯は生えているかと思いますが、それがどのような構造をしているかご存知ですか?あまり気にはならないですかね…

ですが、少しでもお口の中に興味を持つことこそが、お口の中の健康を保つ第一歩だと思っています。

 

歯は構造から主に、エナメル質、象牙質、歯髄、セメント質に分けられます。

 

①エナメル質

歯冠部を覆う、歯の表層の組織。つまり、お口の中を覗いて見える歯の表面の構造です。

透明感のある白色を呈し、歯を外来刺激から防ぐような役割をしています。

実はこのエナメル質、人体の中で一番硬い構造物なんです!エナメル質の97%はハイドロキシアパタイトというリン酸カルシウムの一種でできており、ほとんど無機質でできています。

しかし、エナメル質は意外とデリケートで、酸によって溶けてしまうのです。ご存知の人もいるかと思いますが、虫歯ができるのもこの性質のせいですね。ただ、エナメル質には、再石灰化という驚くべき性質もあり、唾液中のカルシウムやリン、歯磨き粉などに含まれるフッ素を取り込み、少し溶けただけなら、再び硬く戻ることができるのです。

 

②象牙質

象牙質は、歯冠部ではエナメル質と歯髄、歯根部ではセメント質と歯髄の間に位置する歯の大部分を占める組織です。黄褐色をしており、エナメル質に比べ軟らかく、硬度は骨と同等です。硬さはエナメル質に劣りますが、弾力性があり咬み合わせの刺激により脆いエナメル質が破折するのを防ぐ役割をしています。

エナメル質よりも軟らかいため、虫歯が象牙質に達すると急速に進んでしまうことが多いです。また、象牙質には象牙細管と呼ばれる無数の細い管があいており、これは歯髄と繋がっています。そのため、虫歯が象牙質に達すると痛みを感じやすく、象牙質に達する虫歯を治療する際は麻酔が必要になってきます。

 

③歯髄

‘歯の神経’とよく言われる部分です。歯の構造の中で唯一の軟組織で、象牙質に囲まれた歯髄腔に存在し、歯の中心に位置します。

歯髄に分布する神経は、痛みを知覚する神経のみで、熱い冷たいなどの刺激も全て痛みとして感じます。

歯髄は、厳密には神経だけでなく血管組織やリンパ組織、その他多種多様な細胞成分からなり、歯の栄養供給と免疫機能も担います。そのため、歯の神経を抜く、すなわち歯髄を除去すると、知覚がなくなるだけでなく、歯は脆く弱くなってしまうといわれています。ただし、虫歯などによりズキズキ痛くなってしまうほど歯髄が炎症状態になってしまうと歯髄は元の状態には戻ることができないため、神経を抜くことが必要となるのです。

 

④セメント質

歯根と呼ばれる歯の根っこの部分の表面を薄く覆う組織です。硬さは象牙質よりも少し軟らかい程度です。歯根膜と呼ばれる線維で骨と繋がっており、歯と顎の骨を繋ぎとめる役割を担っています。

普段、歯茎の中に埋もれているセメント質ですが、歯周病などにより歯茎が下がり歯根が露出すると、見えてきます。セメント質もやはりエナメル質に比べ弱いため、虫歯になりやすいです。また、露出したセメント質は傷ついたり剥がれたりしやすく、その下の象牙質がむき出しになると知覚過敏が起こりやすくなります。

 

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歯周病が原因で起こる知覚過敏について

  • 2019年02月25日

 

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今回のテーマは知覚過敏について、お話させていただきたいと思います。

皆さんは、知覚過敏という言葉はご存知ですか?

最近はTVのCMや、薬局のはみがきコーナーでよく見かける言葉だと思います。

どんな意味で使用されているかは、かなりあいまいな感じだと思います。

私達が、知覚過敏と診断するときは、いろいろなケースがありますが、

今回は、歯周病が原因で起こっている知覚過敏についてご説明させていただきます。

知覚過敏は歯がしみるという症状の病名なのですが、基本それは虫歯ではない歯のことをいいます。

虫歯ではないのに、どうして歯がしみるのか?そこが疑問だと思います。

まず、歯の中の神経の痛覚についてですが、歯の神経は温度差やいろいろな刺激を受けると、すべて痛みとして感じられることが知られています。

例えば、暖かいもの冷たいものの刺激が、すべて「痛み」あるいは「しみ」として感じられるということです。

歯周病は歯の周囲の土台組織、例えば歯を支えている骨や軟組織(粘膜や筋組織や神経組織等)が、弱って薄くなっていく病気です。

歯を支えている、大切な土台が弱っているために、歯がグラグラになり、いずれ抜けて(抜歯せざるを得なくなって)いってしまう病気です。

この病気の怖さは、進行していても、大体のケースで無症状で進行し、気がついた時には、ほほ手遅れというケースが多いのです。

最近の日本人の虫歯の数は全国的に減少傾向にありますが、歯周病については、一般的にあまり関心をもたれていない方が多いようです。

最近、歯科検診の大切さを、どこかしらのメディアで報道されている事が多々ありますが、だいだいこのことをいっているのです。

ここで、本題ですが、知覚過敏を主訴とする患者さんで、歯周病を患っていることを自覚されずに、受診される患者さんが大変多いのです。

歯を支えている骨が、歯周病で半分くらいになっていても、自覚症状なく、「しみている歯をどうにかしたい。」といらっしゃるのです。

歯を支えている骨やはぐきはいわゆる「歯の洋服」です。洋服が薄くなったら、歯が「寒い」と感じます。ここでわかりましたよね。

歯の神経は、冷たさや暖かさ、その他の刺激を「痛み」として感じます。それで、「歯周病による知覚過敏」がおこるわけです。

ただの知覚過敏ではなく、おおもとのところ、つまりは「歯周病」なのです。

定期健診の大切さは、このことからわかります。歯周病は、検査してみないと患者さん自身でも病状が自覚できない怖い病気です。

患者さん自身でも、病状を早期に指摘されることで、いろいろな対策がとれます。

自分自身の歯を守りたいなら、歯科検診は是非、定期的に受けてください。お待ちしております。

 

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歯周病と全身疾患の関係

  • 2019年02月18日

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放置すると歯を失うこともある歯周病。実は歯周病は口の中だけの病気ではありません。全身の様々な病気に深く関わっています。

 

今回は歯周病と全身疾患の関係についてお話ししたいと思います。

 

歯周病菌が認知症の人の脳や心筋梗塞を起こした人の心臓、肝炎を起こした人の肝臓、がんや大動脈瘤、リウマチ等口以外のさまざまな所から見つかっているそうです。歯周病菌がそれらの病気を引き起こす詳しいメカニズムはまだ解明されていないものの、何かしら関連があると考えられます。

今後研究が進めば歯周病菌と他の病気との関係がもっと分かってくると予想されます。なぜ歯周病菌が体内に入りこめるかというと、菌が歯茎の下の血管まで進み穴を開け、血管に侵入する為です。血管に入れば全身に回ることができ、それぞれの場所で悪さをすると考えられています。歯周病の予防、改善には口内フローラを整えることが大切だと言われています。改善策をご紹介したいと思います

口内フローラの改善策

 

  • シャカシャカ歯磨き
  • 力を入れすぎない:歯ブラシはぎゅっと握るのではなく、鉛筆を持つように軽く持つと、よけいな力が入りにくく、細かく動かしやすい。磨く順番を決める:順番を決めずに磨くと磨き忘れの原因になるので一筆書きの要領で磨き忘れ防止を。最後に噛む面を磨きましょう。

小刻みに一ヶ所10秒磨く:歯と歯の間に歯ブラシの毛先が届く様に、動かし方は小さな幅で小刻みに。イメージとしてはゴシゴシではなくシャカシャカ。

 

2、デンタルフロスと歯間ブラシ

 

歯間ブラシ:歯間に隙間がある人にお勧めです。

歯間ブラシは歯茎が下がっていたり、歯間に隙間がある人向け。サイズが豊富にあるので、自分の歯間の広さにあったものを。L字タイプは奥歯に届きやすい。サイズが会わないブラシを無理に入れると、歯茎を痛めるので要注意です。

 

デンタルフロス:指巻きタイプが苦手な人向け

フロスを指に巻いて使うのが苦手な人は、ホルダータイプを。手軽に繰り返して使えます。交換を定期的!持ち手の部分がしなるので耐久性のあるものを選んで下さい! デンタルフロスの指巻きタイプでは、歯と歯の間にゆっくり入れてプラークを絡めとり、4、5回上下に動かして下さい。糸が歯と歯の間を通過したら、cの字になるように密着させましょう。

 

口内フローラを整えるには日々の口内ケアがとても肝心です。毎日のケアを心がけて歯周病予防に努めましょう。

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インプラントができない?パート2

  • 2019年02月11日

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今回も前回に引き続き『インプラントの危険因子と制限』についてお伝えしたいと思います。 前回は、年齢・喫煙・金属アレルギー・妊娠におけるインプラントの注意点を挙げました。 今回はインプラントで注意が必要な全身疾患について述べていこうと思います。

(1)糖尿病

糖尿病とは血糖値を下げるホルモンであるインスリンがうまく産生されない、またはうまく受容されないことにより高血糖になってしまう代謝性疾患です。 高血糖による微小血管障害により様々な臓器障害が起きるとともに、細菌感染に対する抵抗力が低下します。 細菌感染に対する抵抗力が低下し、創傷治癒が悪いため、血糖値がコントロールされていない糖尿病の方はインプラントができません。 食生活習慣の改善と内服薬により治療を行い、血糖値コントロールの指標であるHbA₁c(JSD)の値が7.0未満でなければインプラントは不可とされています。

(2)高血圧

高血圧とは、収縮期血圧140以上または拡張期血圧90以上の状態をいいます。血圧は興奮や緊張状態になると上昇するため、緊張を伴い手術侵襲のあるインプラント手術において注意をする必要があります。 高血圧はその血圧分類(Ⅰ度:140-159/90-99、Ⅱ度:160-179/100-109、Ⅲ度:180-/110-)とその他のリスク因子(第一層:危険因子なし、第二層:糖尿病以外の1~2個の危険因子、メタボリックシンドローム、第三層:糖尿病、CKD、臓器障害、心血管病の3個以上の危険因子)から低リスク群、中等リスク群、高リスク群の3段階に分けられます。 高リスク群は単純な1~2本の埋入まで、中等リスク群は数本の埋入までとされています。

(3)抗血栓薬服用

抗血栓薬とは、心疾患、脳血管疾患、血液疾患などの治療で服用するアスピリン、ワーファリン、ダビガトラン、エドキサバンなどの血液がサラサラになる薬のことです。 インプラント手術では出血が伴うため、血が止まりにくい上記の薬を服用している場合リスクがあります。 止血時間の指標であるPT-INRが2.5以下で単純な1~2本の埋入まで、1.5以下で複数本の埋入まで可とされています。

(4)骨吸収抑制剤服用

悪性腫瘍や骨粗鬆症の治療で使用されるビスフォスフォネート(BP)製剤、デノスマブなどの骨吸収抑制剤にはMRONJ(薬剤関連性顎骨壊死)を起こすリスクがあります。 MRONJとは、上記の薬を使用中または過去に使用していた患者が、抜歯やインプラントなどの顎骨への侵襲なある治療や虫歯や歯周病などの放置により顎骨が感染し壊死に陥る病気です。骨吸収抑制の作用により骨の感染抵抗性が低下し、顎骨壊死を招いてしまいます。 悪性腫瘍治療中の場合はもちろんインプラントは不可です。 骨粗鬆症で使用した場合は、4年以上の使用または4年未満でもステロイド併用ならインプラント手術前後2か月は休薬しなければなりません。もしも休薬できないならばインプラントは不可です。

以上に挙げた全身疾患以外にもステロイド治療や免疫抑制剤治療をされている場合など他にもインプラントのリスク、制限はあります。 インプラントをしたいけれども全身の病気が心配な方は、病気の主治医と歯科医師に相談してみて下さい。

 

 

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インプラントができない時 パート1

  • 2019年02月04日

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さて、今回のテーマは、『インプラントの危険因子と制限』についてです。

よくインプラントは、歯周病の状態が悪いと行うことができないのは知られていると思いますが、インプラントは骨に埋入する外科手術を行うため、全身的な健康状態などによって行うことができない場合があります。

 

以下にインプラント行うにあたる全身的な危険因子と制限を挙げていきたいと思います

 

⑴年齢

インプラントには年齢制限があり、成長発育中の子供には行うことができません。

顎骨の成長が終わっていないところにインプラントを埋入することで、顎骨の成長を妨げる原因になったり、インプラントの位置が思わしくない位置に変化してしまうリスクがあるためです。

男性であれば約20歳、女性であれば約18歳以降であれば顎骨の成長も終わるためそれ以降がよいでしょう。

逆に上限の年齢は基本的にありません。全身の健康状態がよく、骨の量が十分であれば高齢でも行うことはできます。

 

⑵喫煙

たばこに含まれるニコチンには血管収縮作用があり、これにより口腔粘膜は血流不足になり、粘膜や骨の治癒が遅れてしまいます。具体的にどのくらいの喫煙状況であれば問題あるかは議論の余地がありますが、喫煙者と非喫煙者で比較すると有意に喫煙者にインプラントの予後不良が多いことが報告されています。そのため、インプラントを希望する喫煙者は禁煙することが望ましいと言えます。

 

⑶金属アレルギー

現在、インプラントには金属であるチタンやチタン合金が使われています。チタン、チタン合金は生体親和性が高く金属アレルギーの頻度は非常に低いですが、稀にアレルギーを起こす人がいます。

特に他の金属に対してアレルギーがある人は、チタンにもアレルギーがないかをパッチテストや血液検査で調べておいたほうが良いでしょう。

 

⑷妊婦

一般的な歯科治療であれば、妊娠中でも安定している中期であれば治療を行うことはできますが、インプラント治療はできません。

インプラントでは、一般的なレントゲン写真撮影よりも被爆量の多いCT撮影を行う必要があり胎児への影響が心配されること、長時間仰向けで手術を行うことで低血圧症候群の危険性があること、手術による出血で早産を誘発する可能性があることなど様々なリスクがあります。

また、術後に服用する鎮痛薬や抗生剤も赤ちゃんには良くないため、妊娠中だけでなく授乳中もインプラントは控えたほうがいいでしょう。

 

インプラントの危険因子は他にもまだまだあります。次回の豆知識ではインプラントで注意が必要な全身疾患について述べていこうと思います。

 

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インプラントと骨代謝

  • 2019年01月28日

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さて、今回のテーマは、『骨代謝』についてです。

骨代謝とは、すなわち骨における新陳代謝のことです。一見静的に見える骨組織ですが、実は、細胞レベルでは絶えず破壊と形成が繰り返されている動的な組織です。

歯科治療とくに、顎骨に直接関与するインプラントにおいて、骨代謝を理解することは非常に重要なことと言えるでしょう。

○骨組織の構造

骨組織は、リン酸カルシウムなどの無機質を多量に含む硬い骨基質から大分部ができています。その内部は小さな無数の小腔がみられ、小腔には骨細胞が存在しています。骨細胞同士は互いに突起を伸ばして繋がっており、情報伝達をしています。さらに、骨の表面は骨膜といわれる軟組織に覆われており、ここに新たな骨をつくる骨芽細胞と骨を破壊する破骨細胞が存在します。

通常時にも絶えず破骨細胞が古い骨を溶かして壊し、骨芽細胞が新しい骨をつくることで健康な骨組織が維持されています。

骨細胞はこの骨芽細胞と破骨細胞の働きを調整することで、骨代謝をコントロールしています。

○メカニカルストレスと骨代謝

一見静止しているように感じる骨組織は、骨代謝が絶えず行われており、吸収と形成がバランスよく行われて形態を維持しています。この骨の形態の維持にメカニカルストレスが深く関わっていることが分かってきました。骨にメカニカルストレスが加わると、骨細胞の細胞突起表面にずり応力が加わり、それを骨細胞が認識します。これにより骨細胞は、骨表面の骨芽細胞や破骨細胞にシグナルを送り、その活動の大小を制御していると考えられています。メカニカルストレスとは力学的な力、顎骨でいえば咬合による力です。

これは歯科医師であれば身近に感じるもので、歯の喪失による骨吸収、ブラキシズムによる下顎隆起はこの最たるものです。歯を失い咬合力がかからなくなった部分の骨はなくなり、逆に過大な咬合力がかかる場合はそれに対応するため骨を増やすわけです。

○インプラントと骨代謝

骨の中に直接埋め込まれるインプラントは、その周りにしっかり骨ができて維持されることが長期予後のために必要不可欠です。

先ほどの例から、咬合力がかからないと骨はなくなり、強くかかると骨が増えることが分かったと思いますが、強すぎる力がかかると耐えきれず逆に吸収に転じます。歯根膜がある天然歯では咬合力を制御することできるため、過大な咬合力がかかると気づくことができますが、歯根膜のないインプラントではオーバーロードとなり骨吸収を起こすことがあります。

そのため、インプラントを入れた後は歯科医院で定期的に咬み合わせの確認をする必要があると思います。

 

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インプラントの周囲組織

  • 2019年01月21日

 

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さて、今回のテーマは『インプラント周囲組織』です。

 

突然ですが、天然の歯とインプラントはどこが違うでしょうか?

それはもちろん人体の一部と人工物なので根本の構造、構成物質が全然違いますよね。

しかし、とても綺麗に作られたインプラントの上部構造(被せ物)は天然の歯と見間違うほど精巧で、しっかりとした咬み合わせをつくられたインプラントは天然の歯と同じように咬むことができます。

すなわち、素人から見たら天然の歯とインプラントは違いを感じないものになるということです。

 

ただし、天然の歯とインプラントとで明確に異なる部分があります。それが今回のテーマ、『周囲組織』の構造です。

 

周囲組織とは、歯、インプラントの周りの組織ということで、歯肉、顎骨などにあたります。

ではまず、天然の歯の周囲組織から見ていきましょう。

このように、天然の歯の根っこは顎の骨の中に埋まっており、上の部分には歯肉があります。

詳しく見てみると、歯と骨は直接接しておらず、その間には歯根膜と呼ばれる靭帯があり歯と骨を繋いでいます。歯根膜の中には歯と骨を繋ぐ線維だけでなく、無数の神経、血管が走っています。

さらに、歯と歯肉は単に接しているのではなく部分的に結合、接着しています。

 

次にインプラント周囲組織です。

インプラントも本体のインプラント体は顎の骨の中に埋まっていますが、天然歯にみられるような歯根膜の介在はなく、直接骨と接しています。

そして、歯肉はインプラントとは結合しておらず、言わばそこに乗っているだけの状態です。

 

このように天然歯とインプラントの周囲組織は似て非なるもので、歯根膜組織の有無、歯肉の接着の有無が大きな違いです。

では、この違いがどのような違いにつながるのでしょうか。

1つは、咬む力のコントロールです。天然歯には歯根膜があり、歯根膜の中を走る神経は感圧機能を持ちます。歯根膜は、咬むことで歯にかかる力を感じ取り、過大な力が歯にかかりすぎないよう無意識に咬む力をコントロールさせます。

インプラントにはこの歯根膜がないため、過大な力がかかってもコントロールされず、インプラントや骨に負荷をかけてしまいやすくなります。そのため、インプラントでは歯科医師が適切な咬み合わせを与えることがとても重要になります。

もう1つは、感染への抵抗性です。天然歯には歯肉の接着があり、これが歯周組織内への細菌の侵入の防御に役立っています。インプラントには歯肉との接着がないため抵抗性は弱いと言えるでしょう。もちろん、天然歯でも汚れがたまり歯肉炎になれば、この接着は破壊され深部へ歯周病が進行するきっかけになります。インプラントで起きる周囲炎をインプラント周囲炎と言いますが、歯周病よりもインプラント周囲炎の方が進行しやすいため、十分なセルフケアと定期メインテナンスがより必要になってきます。

 

このように、天然歯とインプラントの歯周組織には大きな違いがあり、注意する必要があります。

(逆に、天然歯に比べインプラントが優れていることで言えば、インプラントは虫歯にならないということでしょうか。)

現在、天然歯と同じようにインプラントに歯根膜を持たせたり、歯肉を接着させるような研究は頻繁に行われています。そして、一定の成果がみられているようです。

今回挙げたインプラント周囲組織の欠点が克服させる日はもしかしたら近いかもしれません。

 

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インプラントはなぜ骨とくっつくのか

  • 2019年01月14日

 

皆さん、こんにちは。

 

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アイリス歯科クリニック 院長の飯村です。

 

さて、今回のテーマは『オステオインテグレーション』についてです。

 

インプラントはなぜ顎の骨にくっつくのでしょうか?その秘密がオステオインテグレーションになります。

今回は、いかにしてインプラントが骨の中に維持されるかについてお伝えしたいと思います。

 

○オステオインテグレーションとは?

オステオインテグレーションとは、歯科用インプラントが顎骨にしっかり結合している状態を言い、ギリシャ語で骨を意味するosteonと英語で統合を意味するintegrationからなる造語です。

オステオインテグレーションの発見は偶然でした。1952年にスウェーデンの医学教授であるブローネマルクが、微小血流の観察実験のためにウサギの脛骨にチタン製の生体顕微鏡を取り付け、実験後にその器具を外そうとしたところ、骨と結合し外れなくなったことから発見されました。

ブローネマルクはオステオインテグレーションを、光学顕微鏡において、インプラントが生活を営む骨組織と少しの軟組織の介在もなく接触し、その状態が持続していることと定義しました。

難しい言い方ですが、要するに、生きている骨に異物であるインプラントが直接接していて、それが安定しているということです。

 

○なぜオステオインテグレーションする?

オステオインテグレーションの意味は分かったと思いますが、ではなぜ、異物であるインプラントが顎の骨にくっつくのでしょうか。

まず、インプラントというのは骨の中に埋め込まれたその直後にオステオインテグレーションするわけではありません。インプラントを埋め込むためには、骨にインプラントが埋め込まれるために丁度良い大きさの穴を開ける必要があります。骨の中に穴を開けるわけなので、言うなればそこは傷口であり、穴の周囲の骨は破壊されている状態です。そのためインプラント埋入直後の傷を負ったインプラント周囲の骨は、一度溶かされなくなります。その後、新しく骨がインプラント表面に直接隙間なく作られていきオステオインテグレーションが完成します。この時、異物であるインプラントの表面に何の拒絶反応もなく細胞が侵入し骨が再生されていくことが要になります。

 

○インプラントは生体親和性?

そもそも、骨組織はインプラントに使われるチタン以外にも案外色んな材料と結合することがわかっています。

そこで重要になるのが生体親和性という言葉です。インプラントや縫合糸、人工弁などヒトの生体に直接接触させる材料のことを生体材料と言いますが、その中の分類の1つに生体親和性材料があります。

 

⑴生体許容性材料…不導体被膜を形成するため、生体材料として使用されるがアレルギーの危険がある。

ステンレススチール、コバルトクロム、パラジウムなど

⑵生体親和性材料…物質的に安定性が高く生体親和性が高い。アレルギーの心配がほとんどない。骨と直接接触し機械的に結合する。

チタン、セラミック、ジルコニア、アルミナ、カーボンなど

⑶生体活性材料…生体組織と反応し、骨と化学的に結合する。

生体ガラス、ハイドロキシアパタイト(HA)、第3リン酸カルシウム(βTCP)、第4リン酸カルシウム(4CP)など

 

生体材料は大きく分けて以上の3つに分類されます。インプラントに用いられるチタンは⑵の生体親和性材料です。チタンは生体親和性が高いため、骨に埋め込まれても拒絶反応なくオステオインテグレーションするわけです。⑵や⑶に該当するセラミックやジルコニア、生体ガラス、HAも骨に結合することは分かっていますが、物性の問題から現在はチタン製のインプラントが主流になっています。

 

 

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